やっほう!海外ノマドワーカーのテツヤマモト(@okapo192)です。
今回は「海外ノマドの税金、年金・保険事情」をまとめます。
この辺り解決していきます。
海外を拠点にフリーで働こうとしている人にとって、気になるのが税金、年金・保険事情ですよね。
結論言ってしまうと、海外ノマドワーカーは日本の住所を抜く(非居住者になる)ことで、年間数10万円、人によっては数100万円の節税を見込めます!
ただ、デメリットもある上に、税法の都合上、グレーゾーンも多いので少しの勉強が必要です。
僕は2016年からフリーランスになりまして、海外を観光ビザでぷらぷらしながらノマドワークを行なっています。
実はまだ国内の実家に住所を置いてるんですが、来年からは晴れて住所不定になる予定です。
海外ノマドを目指す前に、一歩立ち止まって少し制度を勉強してみましょう。
この情報を知っているだけで、かなりの出費の削減に繋がるかもしれませんよ。
むしろ海外ノマドを今すぐ始めたくなっちゃうかもませんね…。
日本の税法では、居住者か非居住者かが重要
まず重要な知識として押さえておきたいのが、日本の税法は「居住者かどうか」が基準となっている事実です。
海外で仕事をしているかどうかに関係なく、日本に居住している場合は通常通り税金を払う必要があります。
逆に日本に居住していない場合、年金・健康保険・住民税の支払い義務がなくなります。
最寄りの役所で「海外転出届」を提出しますと、「住所を抜いた」ことになりまして、日本の居住者ではなくなります。
もちろん転出届を出しても、普通に日本に住んでいるようならケチつけられます。
この辺りはどうも明確な基準は無いようですが、少なくとも1年のうち3分の2くらいは外国に滞在して、数年は住所を抜いた状態を継続するのがベストでしょう。
海外ノマドと年金
では、初めに海外ノマドワーカーの年金事情についてです。
- 居住者:納入義務あり
- 非居住者:任意での納入
日本に住所がある方は、海外で仕事をしていた場合でも、年金を払う義務があります。
日本の住所を抜いた方は、年金を払う「義務」はなくなりますが、将来もらえる金額が減ります。
日本に帰国して住所を入れた場合、その月から納入義務がまた発生するようです。
- 参考:国民年金機構HP:国民年金の任意加入の手続き(日本の年金制度への継続加入)
この辺りは自己判断ですが、今の若い世代は「年金払い損」になる見込みなのは有名な話ですね…。
僕は将来の蓄えは自分で作ろうと考えてる所存です。
海外ノマドと健康保険料
フリーランスで働く方は、国民健康保険に加入している方と思いますが、こちらは以下のようになってます。
- 居住者:納入義務あり
- 非居住者:被保険者でなくなり、支払い義務なし
年金と同じく、海外で仕事をしていても、住所がある場合は健康保険料を支払う義務があります。
住所を抜いた場合は、被保険者ではなくなり保険料を支払う義務がなくなる一方、医療費が10割負担となってしまいます。
日本の病院に行く際には、その都度住所を入れ直せば、保険をすぐに再適用することもできるようですが、あんまりやるとケチつけられるでしょうね…。
- 参考:外務省HP 海外在住者と日本の医療保険,年金
国保は累進課税なので、収入によっては支払いが高額の方も多いかと思います。
その点、住所さえ抜いてしまえば、大きな節税になりますね。
海外ノマドと住民税
住民税は以下の通りです。
- 居住者:納入義務あり
- 非居住者:納入なし (ただし1月1日時点で判断される)
住民税は住民票があれば、納入義務あり、住所を抜いて入れば、納入なしです。
こちらも累進課税なので、住所を抜くことで、かなりの節税が期待できますね。
ちなみに、居住者・非居住者かどうかは、毎年1月1日に住民票があるかで判断されます。
つまり、1年の途中で海外転出届を提出しても、「住所を抜いた」状態になるのは翌年からなので注意です。
海外ノマドと所得税
所得税は、一番グレーゾーンが多い部分です。
- 居住者:納入義務あり
- 非居住者:国内源泉所得に関して、納入義務あり
居住者は言わずもがな、年間38万以上の所得があるなら、確定申告をして所得税を支払う必要があります。
ここでいう「所得」は収入から経費を差し引いたものです。
非居住者の場合は、国内源泉所得に関して納入義務あり、となります。
「国内源泉所得」は簡単に言うと、国内に発生源泉のある所得のことですね。
一応、国税庁HPに定義があるんですけど、やんわりしていて正直よくわかりません…。ここはグレーゾーンです。
- 参考:国税庁HP No.2878 国内源泉所得の範囲(平成29年分以降)
明確なのは、日本に事業所等を持ちつつ海外で作業する場合、また一時帰国して日本で作業した際の報酬は、所得税の対象となることですね。
ただ海外ノマドワーカーに多いであろう、アフィリエイトやWEB制作等のフリーランス業務は、国税庁のはっきりとした見解は出ていないようです…。
- 参考:(戸村涼子税理士事務所さんの見解) 海外で日本のアフィリエイト収入を得たら税金はどうなる?
海外ノマドワーカーの中でも投資で稼いでいるような人は、株取引のための証券口座が原則作成できなくなってしまいます。FXも国内では一部業者を除いて難しいようです。仮想通貨は問題ないみたいですが、今後は…。
現状はよっぽど高額でなければ、面倒を避けるためにも、確定申告の上、所得税を支払うのがベターではないでしょうか。
僕も、僕の周りの海外ノマドワーカーも、年明けに一時帰国して確定申告してますね。
まとめ
以上まとめますとこんな感じです。
- 非居住者:年金、保険料、住民税の納入義務なし!所得税はグレーだけど、払っておくのが無難
- 居住者:海外で作業するのに関係なく、年金、保険料、住民税、所得税の支払いは義務
継続的に海外ノマドするなら、住所は抜いたほうが良さそうですね。
デメリットもありますが、収入によっては数百万円の節税に繋がるケースもありそうなので、検討してみてはいかがでしょうか?
参考:海外ノマドとは?仕事内容や収入のリアルを実践者が語る【急増中】