住野よる『麦本三歩の好きなもの』の感想【著者メッセージを考察】

やっほ!小説大好きのテツヤマモト(@okapo192)です。

今回は「住野よるさんの小説『麦本三歩の好きなもの』を読んだ感想」を共有します。

本屋さんの人気コーナーにあったけど、これって本当に面白いの?
実際に読んでみたけど、イマイチ内容が理解しきれなかった…。どういうことだったの?

こんな方を想定して記事を書きます!

 

『麦本三歩の好きなもの』は、住野よるさんの6作目の最新小説です。

『君の膵臓をたべたい』の著者最新作ということで、発売前から注目が集まっていた作品ですね!

現時点で発売1ヶ月もたっていないんですが、Amazonのレビューは3.9/5と、そこそこと言ったところでしょうか。

スクリーンショット 2019 04 03 10 10 34

僕は『君の膵臓をたべたい』で住野よるさんに出会ってから全作品を読破している大ファンです!

今回の作品は、これまでの作品に比べて、自分の内面をえぐってくるような攻撃力のない、優しい作品だと感じました。

住野よるさんの陰と陽があるとすれば、陽だけでできた作品かな笑

テツヤマモト
住野よる好きは、サクサクと読み進められる痛快な作品ですね!

 

▼こちらの記事の内容は、YouTube動画でも解説しています!

スポンサーリンク

住野よる『麦本三歩の好きなもの』のあらすじと概要

スクリーンショット 2019 04 03 10 15 31

麦本三歩の好きなもの』は、2019年3月7日に幻冬社より発売された、住野よるさん6作目の小説です。

住野よるさんはデビュー作『君の膵臓をたべたい』が大ヒット&映画化して、若者を中心に人気の小説家さんですね。

現代っ子の繊細な心理描写が得意な作家さんで、登場人物に感情移入させて、心をかき回してくる方です笑

 

本作『麦本三歩の好きなもの』の主人公は、その名の通り、図書館で働く20代の女性、麦本三歩です。

本の表紙で描かれているような、可愛らしくてキュートだけど、どこか天然でとんでいる?雰囲気を感じさせる愛らしいキャラクターですね。

テツヤマモト
ちなみにこの表紙の女性は、アイドルのモモコグミカンパニーさんという方だそうです。よる先生も言う通り、本当に良くイメージに合った方です!住野よる作品は、これまで全てイラスト表紙だっただけに、目新しさを感じますね!

『麦本三歩の好きなもの』のあらすじ

Amazonより、あらすじはこんな感じです。

『君の膵臓をたべたい』の住野よる史上
いちばんキュートな主人公、登場!

「朝寝坊、チーズ蒸しパン、そして本。
好きなものがたくさんあるから、毎日はきっと楽しい」

図書館勤務の20代女子、麦本三歩の
なにげなく愛おしい日々を描いた傑作日常小説。

ポイントは「なにげなく愛おしい日々を描いた傑作日常小説」の部分です。

本作は、麦本三歩の好きのもの12個(12章)で構成されていて、そのどれもが、ものすごくありふれた日常風景が描かれています。

スクリーンショット 2019 04 03 10 27 01

職場である図書館で、一緒に働く先輩や利用者との日常会話だったり、学生時代の友達との旅行や1人で過ごす休日だったり…。

とにかくどこにでもある日常が、ありのままで描かれています。

言ってしまうと、これまでの住野よる作品のように、メッセージを読み解こうと本を読み進めると拍子抜けします!中身ないので笑

テツヤマモト
小説というより、エッセイ集に近いイメージかもしれません。

こんな人にオススメ!

『麦本三歩の好きなもの』はこんな人にオススメしたいです。

  • 住野よる作品のファン
  • 小説作品に「癒し」を求めている人
  • エッセイ集を読むのが好きな人

僕自身はどちらかと言うと、麦本三歩とは真逆の立ち位置にいるような気がします。

今の自分に満足ができなくて、ひたすら仕事や勉強を頑張っているタイプといいますか…。

それに対して、毎日の生活に好きなものを見出して、楽しく生きている三歩は最強だよな〜とか思ったり。

 

逆にこんな人にはオススメできないかなぁ…。

  • 小説から人生の教訓を得たい人
  • 感動して泣きたい人

この作品はありふれた日常小説であって、何か得るものがあるか?と言うと無いです。

繰り返しますが、エッセイ集を読むのが好きなタイプの人じゃ無いと、途中で飽きちゃいそうです。

 

▼『麦本三歩の好きなもの』は、こちらから購入できます。僕はKindleの電子書籍で読みました。

住野よる『麦本三歩の好きなもの』の感想 (注:ネタバレあり)

では、ここから既に完読した方に向けて、感想を共有しますね。

少しネタバレ挟みますので、まだ読んでいない方はご注意くださいませ〜。

①「住野よる節」が炸裂している

住野よるさんは、ラノベ出身ということもあってか、とにかく文体が自由かつリズミカルで面白い…。

好きだった一節を取り上げます。

「やっぱお姉さんみたいのがモテるんですよねーきっと」

「はへっ?」

いきなり急角度で飛んできた言葉に、三歩の薬指第二関節あたりから声が出た。

「まさかまさかまさかそんなそんなそんな」

首を全力で横に振るぶんぶんぶん。首から下げた名札がぺらぺらぺら。

「はへっ?」とか「薬指第二関節」とか「まさかまさかまさか」とか、小説でこんな単語出てくるの他で見たことないです…。

ちょっと本読みながら声出して笑っちゃいますよね。

 

住野よる作品は、シリアスな作品も多くて、こう言った「住野よる節」が出しにくい作品もあるのではないでしょうか。

その分、全体的にゆるい物語となった本作は、住野よる節が炸裂してる印象を受けました。

テツヤマモト
これが僕のいう、住野よる先生の陰陽があるとすると、陽だけが出てるという根拠です笑

②なぜか元気になってしまう

繰り返しますけど、『麦本三歩のの好きなもの』はメッセージ性というか、ほぼ中身のない小説です笑

ただなぜか物語を読み進めてしまう、そしてなぜか元気が出てしまう…。

三歩と美しき友人が、2人で温泉旅行に行った際にも、こんな一節があります。

「心配してくれてありがとう。でも、大丈夫だよ、温泉でパワー充電したし、それに」

その笑顔が、昨日から見てきた笑顔の中で一番のものだったから、当然、三歩は見とれた。

「三歩のファンサでめっちゃ元気になったから」

三歩は特に何もしていないのに、周りの人を元気にしてしまう不思議な人物なんですよね…。

それは小説の中の登場人物はもちろん、小説を読んでいるあなた自身も。

③「好きなもの」とありふれた日常

唯一、この小説で「著者のメッセージ」として汲み取れたのは、ラストの一節でしょうか。

好きなものがたくさんあるから、布団だけで添い遂げるなんてもったいないから今日も職場に行くことにする。そう思えば、今日これからがなんだか楽しみになってきた。

12個(12章)を通して、「好きなもの」で囲まれた日常が何より素晴らしいことを直感できるはず。

「好きなもの」がたくさんあるほど、毎日が楽しみになってきて、ポジティブに生きていけるんですよね。

麦本三歩とは、そういう慎ましやかで贅沢な、どこにでもいる大人のことなのだ。

麦本三歩はマジでどこにでもいそうな、20代女子です。

彼女が楽しく毎日を過ごしている様子を見ると、幸せとか難しく考えなくていいんじゃね?って思いますね。

テツヤマモト
著者の住野よるさんも、著者紹介で「天下一品が好き」とか「パピコが好き」とか、どうでもいいことをよく書いてます。自分自身も「好きなもの」をすごく大切にしているのかな?とか感じたり。

スポンサーリンク

まとめ:ひたすら三歩に癒されよう

総じて、中身はないけど、三歩にひたすら癒される作品でした!笑

朝井リョウさんや西加奈子さんあたりのエッセイを読んでいるようで、笑えるシーンが多くて面白かったです。

住野よるさんの陽の部分だけを体感できて、また新しい一面を知れた感じですな。

 

次の住野よる作品も楽しみだな〜。

今回はゆるゆるとした作品だったので、次は『よるのばけもの』や『青くて痛くて脆い』みたいな、内面えぐる系が来て欲しい笑

 

▼過去の住野よる作品のレビューはこちら

『君の膵臓をたべたい』の感想と解説。タイトルの意味を理解して号泣。

2016年12月6日

住野よる『また同じ夢を見ていた』のレビュー&解説。「幸せとは何か」を考えさせられる物語。

2017年1月16日

住野よる『よるのばけもの』の感想/いじめと化け物がテーマの物語。

2017年1月24日

住野よる『か「」く「」し「」ご「」と「』の感想!みんなちがって、みんないい。

2017年3月30日

住野よる『青くて痛くて脆い』の感想【著者からのメッセージを考察】

2018年8月12日

 

▼そもそも住野よるさんってどんな人?

住野よるのプロフィールと全5作品の感想まとめ【話題の小説家】

2017年2月3日

ABOUT

旅好きWEBマーケター🌏 北大経済▶︎旅行誌編集▶︎フリーライター▶︎世界一周36ヶ国▶︎海外ノマド2年半(ブログとサイト制作) ▶︎楽天グループ Voyagin株式会社でWEBマーケ担当 ■副業でブログ(最高月22万PV)とYouTubeとかやってる ■英語とスペイン語が少しできる ■オードリーのオールナイトニッポンのヘビーリスナー

>>詳しいプロフィールはこちら!