面白ハンター

アジア諸国に滞在して、ノマドワークしてる23歳。講演・講師もやってます。札幌市民で北大卒。趣味は投資と読書。4月は台北に滞在します!

パスピエが『&DNA』をリリース!アルバム全曲聴いてみて思ったこと


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パスピエのニューアルバム『&DNA』が2017年1月25日にリリースされました。

&DNA(初回限定盤)

僕はメジャーデビュー後、2枚目のアルバム『幕の内ISM』からパスピエの大ファンでして、作業BGMとして常に流しています。

ポップなのにヘビー。キャッチーなのにミステリアス。聴けば聴くほど、のめりこんじゃって出れなくなるんですよね。

ニューアルバム『&DNA』とは? 

&DNA(初回限定盤)

&DNA(初回限定盤)

 

「&DNA」は、前作の「娑婆ラバ」より1年4ヶ月ぶりとなるアルバムです。

2016年にリリースの『ヨアケマエ』『永すぎた春』『ハイパーリアリスト』『メーデー』を含む全12曲を収録して1月25日に発売。

デビュー5周年!顔出しをして1枚目!

「まだまだこんなこともできるよ?」と新しいパスピエを見てくれる1枚です。

 

アルバムを全曲聴いた感想

発売直後、Spotifyでダウンロードできたので、歌詞じっくり見ながら聴きました。

いやー深い深い。

ポップでキャッチーな曲ばかりなんですけど、聴けば聴くほど、パスピエってバンドの内面に誘い込まれる曲ばかりでした。

ボーカルの大胡田さんは公式インタビューでこんなことをしゃべっています。

顔を出したことで、逆に「ここはボカしてもいいのかな」という部分も増えた気がするんですよね。聴いてくれる人に想像してもらうことのおもしろさもあると思うんですけど、私たちの見た目がハッキリわかった分、「歌詞では少しぼんやりさせたほうがいいのかな」という書き方をしてみたり。

顔を出したからこそ、パスピエというバンドが知れ渡ってきたからこそ、表現の幅が増えてきたのかな?

 

こちらは曲作りをメインに担当してる成田さんのインタビューから。

いちばん大事にしているのは“現在”でしょうね。

曲作りもライブも“そのときに出来る、いちばんおもしろいことをやる”というのが大事だと思います。

今回のアルバムで大事にしたのは「現在」

成田さんはデビューしてからの5年、今回のアルバム制作にあたっても、自身のクラシック音楽の"ルーツと、バンド音楽への融合に葛藤し続けてきました。

だからこそ、深く内面に引きずり込むアルバムができたんだろうな

 

各曲を聴いて思ったこと

各曲ごとに思ったことも書きます!

1.永すぎた春

永すぎた春?/?ハイパーリアリスト(通常盤)

 

1曲目。バスドラとフロアタムかな?低音ドラムが印象的なシングル曲です。

三島由紀夫さんの同名小説がありまして、そちらは「婚約期間が長すぎたカップルの葛藤」を描いてるんですね。

美しいものこそが儚いものであった

 って歌詞が印象的です。

恋のときめきと倦怠感がセットであるように、美しさと儚さもセットってことですね。うーんとっても切ない曲です。

 

2.やまない声

2曲目。ハイテンポでパスピエっぽい曲。クラシック系のピアノが効いてるなぁ。

歌詞の一人称の「僕」が出てきて、

今日も眩暈がしそうな色で爪を塗ってるね

とか、

あの時何か言いかけてたよね

唇の形だけ覚えてる

 って歌詞があるので、取り繕っちゃう恋人に嫌気がさした彼氏目線の曲ですかね。

でもその彼女の嘘を指摘することもできず、ただただ「やまない声」に蝕まれてるのかな?

 

3.DISTANCE

3曲目。ギターの三澤さんが印象に残っている曲だと言っていました。

ヘビィメタルっぽいタッピングで演奏してるんですけど、飛び道具的な感じではなく、それを繰り返しループするフレーズとして使っていて。

確かにタッピングが効いていて、宇宙に漂っているような雰囲気の曲です。

夜寝る前に、自分の個性とか難しいことを考えてたら、よくわからなくなって眠れなくなった…ってイメージが浮かびます。

 

4.ハイパーリアリスト

ハイパーリアリスト

4曲目。シングルの曲です。PVがカッコよくてバカみたいに見まくってました。

テーテレテーテーのイントロが大好きです。キタキターってなりますね。

歌詞で印象的なのはこの部分。

再現なんて 無理難題で

この一瞬のために生きてるだけだ

今やる演奏は二度と再現できないから、最高のものをぶつけよう。何千回でも何万回でも、同じような気持ちでやっていこう。

そんな決意を感じる曲です。

 

5.あぁ、無情

5曲目。ギターの三澤さんがこれまた、印象に残った曲としてあげていました。

初めてアコギを使ったんですけど、そのままの音だと曲のイメージから離れてしまうから、コーラス(エフェクター)を使ってニューウェイブ感を出して。パスピエらしいアコギの使い方が出来たと思うし、新しいサウンドになっていると思います。

様々なジャンルの音楽がごちゃ混ぜなのに、1つのアルバムにまとまってるのがパスピエのすごいところ。まさに2ndアルバムのタイトルでもある「幕の内ISM」です。

初めてアコギを使ったってことで、また新しいおかずが弁当に加わりましたね笑

 

この曲でイメージしたのは、恋人とお別れしてしまったのに未練が抑えられない様子。

返事がないのはわかってて

でもそれでも言葉は

止まってくれないんだよ

あぁ、無情だ…。

 

6.メーデー 

メーデー

 

6曲目。デビュー5周年記念日の11月23日に発売されたシングル曲。

成田さんが作詞にも関わっていて、よりパスピエの「内面」が表現されています。

成田さんのインタビューを引用。

この曲で表現したかった自分の内側は、"そこにある固定観念を1回壊さなきゃいけない"っていうことだったんです。やっぱり何もしないことが一番傷つかないし、平穏な状態だと思うんですね。でもそこを壊すことで絶対にネガティヴなイメージもまとわりついてくる。そういう自分を表すときにインパクトのある言葉として何かいい表現がないかなと考えていたら、"あー面倒だ"っていう言葉を思いついたんです。

この曲では「あー面倒だ」 と「そろそろ本気出しますか」が繰り返されています。

メーデーになると労働者がデモ行進しますよね。それと同じように、成田さんは自分自身の固定概念に抵抗し続けているのでしょう。

 

7.マイフィクション

7曲目。歯切れのいいギターと、サビでフィンフィン言ってるキーボード?が印象的。

フィクションってキーワードについて、大胡田さんがこんなことを言っています。

あくまでリスナーのみなさんには曲を聴いてこちらの世界に入ってきてほしいと思ってるんです。やっぱり私はフィクションのなかに聴き手を引きずり込みたいんですよね。

今までは顔も出さない上に、ミステリアスな雰囲気があったパスピエ。これからはリアルの人として、広く認知されて行きます。

いくら覚めても現実なの

わたしフィクションになりたくて

熱が冷めても誠実だよ

だけどフィクションになれなくて

この曲の1人称は「わたし」です。

認知されても、リスナーのフィクション"パスピエ"を象徴する存在でありたい。大胡田さんの葛藤と決意を感じました。

 

8.スーパーカー

8曲目。発売に先駆けて、リリースされていた曲で、このアルバムの象徴的存在です。

成田さんがバンドを組む以前に、一人で作っていた曲だそうです。改めてアルバムに収録した理由をこのように話しています。

『幕の内ISM』くらいから意識しているんですけど、EDMのクリエイターとか、トラックメイカーが作るものが5〜6年前から目立っているなかで、そういう音とバンドの融合というのも自分のなかでひとつのテーマになっていて。『&DNA』はそのテーマを具現化できるポイントだと思ったし、それには「スーパーカー」がいちばんいいだろうと。

エレクトロ的な音楽と、バンド音楽の融合。様々なジャンルをごちゃ混ぜに組み込む幕の内ISMがここでも発揮されています。

 

9.夜の子供

9曲目。今回のアルバムの中で、異色と取れるほど、まったりとしている曲。

ボーカルの大胡田さんが印象に残った曲としてあげていました。

「夜の子供」は漂うような感じというか、ちょっとボンヤリした世界観の曲で。シングルの4曲はカチッと作っているから、「夜の子供」みたいな曲があるか否かで、アルバム全体の雰囲気も違ったんじゃないかなって思います。

今回のアルバムは疾走感のある曲が多いので、クッションになる曲がないと「あれ、もう終わっちゃったの?」ってなりますからね。

ただ、終わり方がなんだか怖い!!

全体のバランスを取るだけでなく、最後にぐさっと攻撃してくる油断ならない曲です。

 

10.おいしい関係

10曲目。「え?パスピエの曲?」って思いました。ドラマのオープニングみたいです。

ベースの霧崎さんはこう話しています。

個人的には「おいしい関係」も印象に残っています。すごくポップなんだけど、楽器的にはいろいろと手の込んだことをやっていて。実は振り切ったことが出来た曲じゃないかなと。

確かにポップな雰囲気の中で、ギター&ベース&打楽器がものすごく活躍してますね。

「ご都合主義」なんてパスピエっぽいキーワードが出てくるのも、なんだか不思議です。

 

11.ラストダンス

11曲目。キーボードにいつもと違ったエフェクトがかかってるような?

大切な人とのお別れがテーマですね。

世界が壊れてしまっても

これまでこれから その後が続けばいい

大切なものがなくなってしまっても、周りの環境も時間も、自分を気遣って止まってくれなんてしないですよね。

「そんなのわかってる!わかってるんだけど…」って切なさを感じました。

 

12.ヨアケマエ 

ヨアケマエ

12曲目。ラストです。

顔出しスタートとなったシングルで、過去と現在の境目となった曲でもあります。

革命前後、ヨアケマエの決意表明でしょうか。アルバムの最後に持ってきたあたり、2016年がパスピエにとっての「夜明け」だったのかもしれません。

革命は食事の後で

誰よしスマートに済ませたら

宿命の文字を枕に

正しい夜明けを迎えませんか

いつも通り自分たちを深く見つめて。今できる一番最高の音楽を届ける。

2017年のパスピエもそんな革命を起こしてくれるんだろうな!あぁライブ行きたい!

 

 

自分自身と葛藤しまくって、

幕の内弁当的に要素を詰め込み、

今できる最高に面白いことを。

 

パスピエの精神が詰まった素晴らしいアルバムでした。3月は札幌でライブがあります。絶対チケットとる。

 

参考にしたインタビュー。

http://passepied.info/news/p/detail/s_id/3/d_c_id/1/id/10000552
http://realsound.jp/2017/01/post-11062_2.html
http://skream.jp/interview/2016/11/passepied.php
http://realsound.jp/2016/05/post-7384.html

 

▼パスピエに影響されて書いた記事。 

▼Perfumeも好きだー。

▼MOROHAも好きだー。