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面白ハンター

テツヤマモト。北海道出身の23歳。フリーライターしてます。退職を期に、家無し放浪生活中。11月は札幌→台湾→札幌→上砂川の予定。

会社の全体朝礼で、「けん玉」を披露してスベッた話

おもしろ

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僕の会社では、勤務前に全社員が集まって「朝礼」をする。

内容は良くあるシンプルなもの。連絡事項や出勤情報を共有。発声練習、社長から一言、経営理念の唱和…などだ。

そんな中、僕が地味に楽しみにしているコンテンツがある。

「今日の一言」のコーナーだ。

当番の社員1人がなんでもいいから「一言」を全社員に向けて話すコーナー。テーマは本当に自由。「子供の運動会がありましたー」「土日は旅行に行きましたー」「天気がいいのでそろそろ焼き肉がしたいですー」とか。

少しタメになることをしゃべる人もいれば、なんでもない日常のお話をする人もいる。諸々含めて、「その人らしさ」が出る時間。僕は就職して間もないので、この時間で先輩社員の個性を少しずつ把握していくのだ。

 

そんな中、ついにその日が来た。

僕が「今日の一言」を話す当番の日だ。

僕は入社してから、このコーナーで何を話すかずっと迷っていた。ストックしてあるスベらない話の中からどれを繰り出そうかな…と。

僕はまだ会社で「新人の山本くん」としか見られていないわけで、なんとかして「面白い山本くん」にランクアップさせたかったのだ。

悩みに悩んで「今日の一言」をしっかり準備。意気揚々と出勤した。

 

司会:「おはようございます。朝礼を始めます。」

朝礼のコンテンツは着々と進んでいく。連絡事項なんて全然頭に入ってこない。地味に緊張にしているのだから。地味に。

そして、そのときは来た。

司会:「続きまして、今日の一言です。当番の山本さんお願いします。」

 

山本:「はいっ!おはようございます!」

新人の山本は何を話すんだろうな…という雰囲気を少し感じる。

山本:「えーと今日はですね…」

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山本:「けん玉をやります。」

社員:「……??」

僕は「一言」を悩みまくった挙句、突破口を見出した。別に「一言」じゃなくてもいいじゃないかと。「一芸」でもいいんじゃないかと。

けん玉といえば、山本のとても地味な特技である。

山本:「それでは、世界一周という技をやりますー。」

社員:「………??」

山本:「ではいきまーす……」

 

おもむろにけん玉を始める山本。先輩社員のざわざわとした雰囲気。僕に注目が集まる。

そんな中、鳴り響いたのは虚しい乾いた音。

 

カシャカシャン…

 

圧倒的に失敗した。そりゃぁもう圧倒的に失敗した。前の日の夜、家でめちゃくちゃ練習したのに失敗した。

僕が試みた「世界一周」という技は小皿→大皿→中皿→けんというように玉を移動させていく技。なのに最初の小皿にのせる段階で失敗した。

 

山本:「……あっ、ちょ…すいません。もう一度チャンスをください!!」

社員一同:「………(苦笑)」 

飽きれた視線が再度僕に集まる。「なにしてんの?」みたいな重い雰囲気が僕にのしかかる。

そして、ワンモアチャンスということで2回目の世界一周をはじめる。

山本:「では…いきます……」

緊張しすぎて高鳴る鼓動、震える手のひら。握ったけん玉。

 

カンッ、カンッ、カンッ……

 

小皿、大皿、中皿と玉を移動していく。あとは剣に玉をさせれば、世界一周が完成だ。

山本:「ふぅ……。」

覚悟を決める。全身を使って、玉をふわりと浮かせる。すぐさま手首を返して剣を玉に向ける。穴が見える。

よしいけるっ!

剣を穴めがけて、突き刺す。

えいやっ!

 

カシャカシャン……

 

あっ……

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……申し訳ございませんでしたあああ!!

無情にも落ちていく玉。全然刺さらなかった。悲しい。

 

司会:「山本さん、ありがとうございました。…続きまして、経営理念の唱和です。」

そして、何事もなかったかのように朝礼のコンテンツは進んでいった。ただひとり、なぜか顔を赤らめて、小さくなっている僕がいた。

 

そんな良く分からない「今日の一言」を終えた感想。

「苦笑い」でもリアクション取れただけ本望。

その後、「次回楽しみにしてるよ」とか「チャレンジ精神はいいと思う」とか「新しいタイプの新人だね」とか、褒め言葉だと取って良さそうな声を先輩方にいただけた。ちょっと前向きになれだ。

会社員は知らぬ間に「社風」に染まっていく。考え方も行動も。だから僕は型を崩しにいくトリッキーな挑戦をしていきたい。そうすれば、自然と「自分らしさ」が見えてくるんじゃなかろうか。

簡単に言うと「山本くんはなんか面白い」と思われたいだけだ。

ちぇけ