面白ハンター

アジア諸国に滞在して、ノマドワークしてる23歳。講演・講師もやってます。札幌市民で北大卒。趣味は投資と読書。4月は台北に滞在します!

地味な書店員がヒーローに!?村山早紀『桜風堂ものがたり』の感想。


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村山早紀さん『桜風堂ものがたり』読了。

2017年の本屋大賞にノミネートされている注目作品。どこにでもいそうな書店員さんにスポットが当たり。後半のドラマチックな展開には、つい涙がほろり。

心温まり、大事なことに気づける小説です。

 

 

『桜風堂ものがたり』の概要・あらすじ

『桜風堂ものがたり』は、児童文学作家の村山早紀さんの小説作品です。

僕はこれまで村山さんの物語に触れたことはなかったのですが、2017年の本屋大賞候補ということで、今回デビューしました。

 

以下、amazonよりあらすじを紹介。

百貨店内の書店、銀河堂書店に勤める物静かな青年、月原一整は、人づきあいが苦手なものの、埋もれていた名作を見つけ出して光を当てるケースが多く、店長から「宝探しの月原」と呼ばれ、信頼されていた。

しかしある日、店内で起こった万引き事件が思わぬ顛末をたどり、その責任をとって一整は店を辞めざるを得なくなる。

傷心を抱えて旅に出た一整は、以前よりネット上で親しくしていた、桜風堂という書店を営む老人を訪ねるために、桜野町を訪ねる。そこで思いがけない出会いが一整を待ち受けていた……。

一整が見つけた「宝もの」のような一冊を巡り、彼の友人が、元同僚たちが、作家が、そして出版社営業が、一緒になってある奇跡を巻き起こす。

物語の主人公は、どこにでもいそうな書店員。内気な性格ながらも、本への情熱や仕事っぷりは周囲に認められていた青年です。

しかし、とある万引き事件をきっかけに、書店を辞めざるを得なくなってしまいます。

傷心した青年は、田舎に旅に出ます。そこで「桜風堂」という小さな書店を任せられることに。一方、元同僚たちは、彼が最後に目をつけた本を話題にするべく奮闘するのでした。

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読み始めると、とてもスラスラと頭に入って来て、2日で読み切れました。

著者の村山さんは"児童文学作家"で、主に子供向けの本を書いている方です。そのせいか広い世代に向けた小説作品も、リズミカルで読みやすいのかな…と感じました。

▼村山早紀さんの詳しい情報はこちら!

 

以下、多少のネタバレがあります!!

『桜風堂ものがたり』の感想、見所

「ヒーロー」がキーワード

『桜風堂ものがたり』を読み終わって、心に残ったキーワードは「ヒーロー」です。

「ヒーロー」と聞くと、どんな人を思い浮かべるでしょうか?記録を塗り替えていくスポーツ選手?ハリウッドで活躍するスター?

 

この小説は、世界に名を残すような人だけじゃなく、身近な人を助けられたら、誰もが「ヒーロー」になりうる…と語ります。

社会人1年目で、フリーターで、「とにかく何者かになろう!」という自意識過剰な僕には、とても響きます。亡くなってしまった主人公のお父さんのセリフがこれまた良い。

一整とお姉ちゃんは、世界に名を残すような立派な人間になってほしいんだ。いや、『名を残す』は違うな。こう、小さな灯りでいい、自分の力で世界の端っこを明るくするような、そんな勇気と知恵と、力のある人間になってほしいって思うんだ。

「小さな灯り」でいいんだ。

それで十分立派で、周りに尊敬されて、幸せを感じられるというのが心理なんです。

 

書店員という地味で、偉大な仕事

書店員は、目立たない地味な仕事です。

でも、1冊の本がその人の気分を、人生を、変えるかもしれない。その出会いを作ろうと、皆が誇りを持って仕事に向き合います。

一冊の本で、その日の気分が変わることがあると一整は知っている。たとえば、その日一日ついていないことばかりだったとしても、帰宅の途中に寄った書店でふと手にした本を読んで、明日も頑張ってみるか、という気分になったりするものだ。

僕も「良い!」と思った本を、こうして紹介するわけですけど、これもまた誰かの気分や運命を変えられるかもしれない。

僕も「小さな灯り」になりたい。

 

スポットライトを当てる力

僕は『桜風堂ものがたり』を読みながら、「小説の力」をひしひしと感じました。

それは、世の中の何気ないドラマに「スポットライト」を充てる力です。

物語の登場人物たちは、言ってしまえば、どこにもいそうな仕事・職場・人ばかり。世間的に広く知られる人ではありません。

しかし、小説はそんな人たちを、瞬間を、美しく切り取れる。感動を届けられる。

終盤、泣きました。

 

女子メンバーの恋模様にきゅん!

元同僚の女子メンバーの恋模様には、野郎ながらキュンキュンしちゃいました。

これは男も女も限らず、好きな人を思うと多少無理できちゃうし、全力になれるし、予期せぬ力を発揮できますよね。

あぁ、恋したい。

一整くんと女子メンバーの恋はどのように発展していったのかなぁ。気になる。

 

こんな人に読んでほしい!

最後です。この小説を読んでほしい人!

  • ■難しい小説が苦手な人
  • ■仕事が上手くいっていない人
  • ■自分に自信が持てない人
  • ■とにかく楽しく本が読みたい人

リズミカルで読みやすい!「小さな灯り、ヒーローになろう!」というメッセージから、仕事で大切なことにも気付きます。

どこにでもいるような自分でも、物語の主人公になれる気がして、ワクワクしますよ!

 

とっても楽しくてほっこりするお話。

本屋大賞の有力候補かも!?